世の中には、たくさんのプロがいる。株式投資にもファンド・マネージャーというプロの人たちがいる。
プロというものは、卓越した技術を持っているからプロである。だから、株式投資のプロたちも素晴らしい成績を残しているはずだ。これが、世間の常識だろう。
だが、株式投資のプロたちの成績を実際の数字で確認してみる。すると、大多数の株式投資のプロたちは、プロと呼ぶには相応しくない成績しか残せていないことが分かる。
世間の常識というものに対して、正確な情報を集めて確認してみる。すると、意外と常識とは外れた答えとなっていることが、たまにはある。
このことは、漫画「ドラゴン桜」でも述べている。興味があれば、以下を参照して欲しい。
株式投資のプロが、満足のいく成績を残せていない。では、株式投資で儲けるためにはどうすれば良いのだろうか?
その答えを教えてくれるものとして「ウォール街のランダム・ウォーカー」という本がある。今日は、その内容を紹介したい。
インデックス・ファンドの成績
「ウォール街のランダム・ウォーカー」の本の見出しに、以下のことが記載されている。
本書を世に出してから、45年以上の歳月が流れた。初版の中で私が発したメッセージは、「個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり、プロのファンド・マネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックス・ファンドを買ってじっと持っているほうが、遥かによい結果を生む」という単純明快なものだった。株式市場を構成する幅広い銘柄からなるポートフォリオを買ってじっと持っているほうが、高い運用コストと頻繁な銘柄入れ替えに伴う売買手数料で投資家のリターンを確実に目減りさせる、プロの運用する投資信託に打ち勝つ可能性が高い、と主張したのだ。
「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用
「ウォール街のランダム・ウォーカー」の本の中で、実際の運用結果として、インデックス・ファンドとプロのファンド・マネージャーが運用する株式投資信託の平均の成績を比べている。
1969年にS&P500のインデックス・ファンドを1万ドル購入し、配当収入を再投資して2018年まで持ち続けたとしよう。その場合、当初の1万ドルが約109万ドルまで増えることになる。
一方で、プロのファンド・マネージャーが運用する株式投資信託の平均を買った場合はどうなるのか。その場合は、当初の1万ドルが約81万ドルとなる。
インデックス・ファンドがプロの運用する投資信託の平均を25%以上も上回る結果をもたらしたのである。
株式投資の常識
株式投資の世界では、プロが運用する運用する投資信託に投資するのではなく、インデックス・ファンドに投資する。これが、過去の運用結果から導き出された、株式投資で儲けるための常識である。
この常識を「ウォール街のランダム・ウォーカー」の本で、様々な角度から説明されている。次回以降の記事で、その内容を紹介したい。
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