ビットコインを含む仮想通貨はバブルで危険な投資、「ウォール街のランダム・ウォーカー」

株の本のイメージ株の勉強

20世紀までに、「オランダのチューリップ・バブル」「イギリスの南海泡沫会社のバブル」「日本の株価・地価バブル」など様々なバブルを人類は経験してきた。

そして、21世紀に入っても「インターネット・バブル」「サブプライム・ローンによる住宅バブル」を経験してきている。

今、最もバブルの兆候があると言われてものは何なんだろうか?それは、ビットコインなどの「仮想通貨」への投資だと言われている。

その証拠に、経済学者のバートン・マルキールが書いた「ウォール街のランダム・ウォーカー」の本のなかで、「仮想通貨」への投資に関して『仮想通貨狂奏曲』として非常に危険な投資だと警告している。ので、今回はその内容について紹介したい。

また、前回の記事で「ウォール街のランダム・ウォーカー」より「戦後最大の日本の株価・地価バブルとその崩壊を知ろう」という内容を紹介している。興味があれば、以下を参照して欲しい。

ビットコインは本物の通貨と呼べるのか

「ウォール街のランダム・ウォーカー」では、通貨が通貨であると認められるためには、以下の三つの機能を備えていることが必要であると述べている。

通貨に求められている第一の機能は、それが通貨やサービスの交換手段たり得ることにある。我々が通貨を貴ぶのは、それを用いて財貨やサービスを購入できるからである。お金を財布に入れて持ち歩くのは、それを使って空腹になればサンドイッチを買ったり、喉が渇けばドリンクを買ったりできるからにほかならない。

第二の機能は、それが価値を計算する時の信頼できる基準、あるいは尺度として使用できることである。それが物の値段を表示したり、現在、あるいは将来の借金の金額を記録したりする基準になるかどうかだ。例えば、現在のニューヨーク・タイムズの値段は三ドルで、年利五%で住宅ローンを10万ドル借りると、毎年の利払いは5000ドルで、満期日の返済額は10万ドルになる、といった具合だ。

第三の機能は、それが価値の貯蔵手段になるということだ。財貨やサービスの売り手がその対価として通貨を受け取るのは、将来何か必要なものを買う時にそれが支払いに使えるからだ。もちろん株や債券なども価値の貯蔵手段として使えるが、紙幣はもっとも流動性の高い資産なのだ。このため、近い将来何かを購入したいと考えている時には、通貨は全ての価値貯蔵手段の中で、もっとも好ましい。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用

この通貨の定義をもとに、ビットコインが真の通貨と言えるのだろうか?

ビットコインは、今の世の中で様々な取引の支払い手段として用いられている。そのため、通貨に求められている第一の機能は満たされている。

だが、ビットコインは、その価格変動性の著しい大きさのために、通貨に求められている第二・第三の条件はクリアできていない。

その値段が毎日ベースで大きく変動するような資産は、価値を示す尺度としても、真の貯蔵手段としても、広く受け入られることは難しいと「ウォール街のランダム・ウォーカー」では結論付けている。

ビットコインはバブルなのか

ビットコインは、グローバルな決済システムに革命をもたらす有望な新しいテクノロジーの先駆けなのか、それとも参加者の大半に大損させて弾けてしまう投機バブルなのか?

おそらくどちらも「イエス」だろう。少なくともビットコイン取引を支えるブロックチェーン技術は本物である。そして、今後さらに改良されて世の中に広まっていくだろう。

いずれにせよ、このテクノロジーのおかげでグローバルな決済システムは大きく変革されていくだろうと「ウォール街のランダム・ウォーカー」では語られていた。

だが、その一方で投機バブルかどうか判断する基準と照らし合わせて、ビットコインへの投資への危険性についても述べている。

投機バブルかどうかを判断する一つの基準は、対象資産の価格の上昇度合いだ。ビットコインの価格は、比較短期間に1~2セントから2万ドルまで暴騰した。2010年の時点で、ビットコインは1単位当たり何セントかで購入でき、その年の最高値でも39セントにすぎなかった。2011年に入ると価格は31ドルまで暴騰したが、その年の終わりには2ドルまで暴落している。その年の数年間は、大幅な値上がりと値下がりを繰り返しつつも、上昇トレンドをたどった。2017年は750ドルで始まったが、その後暴騰して一時2万ドルに達し、結局1万4000ドルでその年を終えた。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用

2021年4月時点では、1ビットコインは54万ドルを記録している。

ビットコインの値動きは激しい。その価格は、一日に30%以上変動することも珍しくない。ビットコイン以外の仮想通貨も同様である。

また、価格上昇の度合いについては、「オランダのチューリップバブル」や「日本の株価・地価バブル」など、歴史上のどのバブルよりも上回っている。

価格上昇率、価格の変動幅の両方を考えると、仮想通貨バブルは史上最大規模のバブルと言って差し支えないだろうと「ウォール街のランダム・ウォーカー」では述べられていた。

ビットコインバブルはいつ弾けるのか

ビットコインへの投資に関して、以下の3つの危険性があると「ウォール街のランダム・ウォーカー」では述べている。

  • 政府の規制
  • 特定の大口保有者の存在
  • 暗号システムの改竄

政府の規制

取引の決済手段として、あるいは価値の貯蔵手段として、ビットコインを用いる最大のメリットは、その匿名性にあると考えられる。そして、その匿名性を利用して、様々な違法取引の決済手段として使われることが多い。

しかし、違法取引の決済に使われるということは、政府が違法取引への仮想通貨の使用を禁止する処置をとる可能性があるということだ。また、仮想通貨が取引される市場を閉鎖するといったことも考えられる。

特定の大口保有者の存在

ビットコインには「ホエールズ」と呼ばれる特定少数の大口保有者が存在する。2018年時点で、ビットコインの発行総数のおよそ50%は、50人以下の手に集中していると言われている。

これらの大口保有者たちが、価格水準や投資戦略について意見交換すること自体は、違法とは考えられていない。様々な規制でがんじがらめになっている株式とは違い、ビットコインの世界ではいまのところほとんど規制がない。

このため、ビットコイン市場は一般の投資家にとってはとりわけ危険な市場で、いつ裏切られてもおかしくない投資と考えるべきである。

暗号システムの改竄

もしビットコインの暗号システムを改竄するようなものが現れた時には、市場は大混乱に陥るだろう。

資金の安全性を確保するためにルールを変更するだけの時間が無いため、市場は破綻すると思われる。

ビットコインバブル

ビットコインとバブルについて、「ウォール街のランダム・ウォーカー」では以下のように述べている。

ビットコインを支えるブロックチェーン技術は、確かに国際的な決済システムに大きな変革をもたらすだろう。また、資産の一部を匿名性と流動性の高い仮想通貨で保有するメリットも大きいだろう。しかし、「投機バブルはかなりの期間持続するかもしれないが、やがて破綻して大部分の参加者は身を亡くす」という歴史の教訓は、ここでも当てはまる。バブルの根底にしっかりしたテクノロジーがあるのは事実だとしても、そのことが投資家の資産の安全性を保証することにはならないのだ。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用

基盤となるテクノロジーが健全だからといって、それを用いて取引される商品の価格形成が健全だとは限らない。

1990年代のインターネット時代に、その技術の背骨ともいえるスイッチやルーターの大手メーカであった「シスコ・システムズ」という会社があった。

この会社の株価は、インターネット・バブルの崩壊とともに90%以上も暴落したのだ。

最後に

仮想通貨への投資は儲かるのか?少なくとも「ウォール街のランダム・ウォーカー」では、仮想通貨への投資の危険であると述べている。

それもでも投資をするならば?仮想通貨をバーゲンセールの時に買うべきだろう。

アメリカの投資家で、実業家でもあるロバート・キヨサキは「お金持ちになるためには株式をバーゲンで買え」と言っている。

モノには妥当な値段というものが存在する。ただ、残念なことに株価と同様に仮想通貨に関しても、どの価格かバーゲンセール価格なのか分からいのが難点なだけだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました