株式投資で成功するための『3つのルール』、「ウォール街のランダム・ウォーカー」

株の本のイメージ株の勉強

株式市場で儲けるためのルールというのものは存在するのだろうか?

アメリカの経済学者で「ウォール街のランダム・ウォーカー」の著者であるバートン・マルキールは、株式投資で成功するためには「3つのルール」があると言っている。

その「3つのルール」とは、以下の通りだ。

・利益成長率が今後五年以上にわたって市場平均以上の銘柄を買うこと
・株価がファンダメンタル価値以上になっている銘柄には手を出すな
・投資家が「砂上の楼閣」を作れるようなストーリーが描ける銘柄を探そう

「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用

今日は「ウォール街のランダム・ウォーカー」で述べられている、株式投資で成功するための「3つのルール」の詳細について紹介したい。

また、前回の記事で「ウォール街のランダム・ウォーカー」より「ビットコインを含む仮想通貨はバブルで危険な投資」という内容を紹介している。興味があれば、以下を参照して欲しい。

テクニカル分析とファンダメンタル分析

株式投資で成功するための「3つのルール」を紹介する前に、株式分析の二大手法である「テクニカル分析」と「ファンダメンタル分析」について紹介したい。

テクニカル分析とは

テクニカル分析とは、株価チャートを作り、それを解釈することである。そして、このテクニカル分析を行う人たちを、チャーティストやテクニシャンと呼ぶ。

チャーティストが信じていることは、株価の動きとは、合理的に説明がつく部分はせいぜい10%くらいである。そして、残りの90%は心理的な要因によるものだということだ。

そのため、投資で勝つためには、他のプレーヤーたちの行動を読むことが重要だと考えている。

株価チャートには、他のプレーヤーたちの過去の行動が表れである。そして、この株価チャートを注意深く観察すれば、「彼らが将来どう動くのか?」「株価が上昇トレンドに入ったのか?」といったことを知ることができるとも考えている。

チャート分析がなぜうまくいかないのか

チャート分析に関して「ウォール街のランダム・ウォーカー」では、以下の2点について論理的におかしい部分があると述べている。

第一に、チャーティストはトレンドが形成された後にしか投資することはしないし、またトレンドが崩れた後でしか売りに出せないという点に注意すべきだろう。市場では、株価の急反転は別に珍しいことではない。そのため、チャーティストは、しばしばタイミングを失することになるだろう。上昇傾向のシグナルが明らかになる時には、すでに株価は上昇しているのである。

第二に指摘できるのは、この手の手法は、結局のところ自己矛盾に陥るものだということである。いかなる手法にせよ、同じ手法を用いる人々に数が多くなればなるほど、その有効性は低くなっていく。もし、皆が同じシグナルに対して同じ行動をとるとしたら、どのシグナルに基づいて売買したところで何の利益も得られない。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用

あるチャーティストが、株価チャートから株価が上がりそうなサインを見つけた。そうしたら、その株に対して買いを入れるだろう。

だが、他のチャーティストたちは、上記の「株価チャートから株価が上がりそうなサイン」よりも、もっと早く現れる株価が上がりそうなサインを見つけてようとしている。

そうしなければ、儲けることができないからだ。そして、売買シグナルの予想を早く行おうとすればするほど、予想の不確実性が大きくなるという事象に陥るのである。

最後に、株式市場について「ウォール街のランダム・ウォーカー」では、以下のように語っている。

株式市場というのは最も効率的なメカニズムの一つなのだということなのである。もし一部の人々が、その銘柄の株価が明日40ドルになることを知っていたとすれば、株価は明日ではなく、今日ただ今40ドルになるだろう。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用

ファンダメンタル分析とは

ファンダメンタル分析とは、株式の適正価値がいくらかなのかを調べることだといえる。

そのためにファンダメンタル分析者たちは、株価の適正価値を知るために、一株当たりの資産価値・利益と配当の期待成長率・金利・そしてリスクなどを洗い出し分析するのである。

ファンダメンタル分析がなぜうまくいかないのか

ファンダメンタル分析は、もっともらしい理屈で成り立っている。だが、以下の3つの問題点があると「ウォール街のランダム・ウォーカー」では述べている。

第一は、情報や分析が必ずしも正しいとは限らないという点である。
第二に、アナリストが「価値」の推定を間違う可能性が指摘できる。
そして第三に、市場も必ずしも自分の「間違い」を速やかに訂正するとは限らないこと、すなわち株価が必ずしも本来あるべき値段にサヤ寄せされないことがしばしばあることも、忘れたはならない。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用

第一に関して、ファンダメンタル分析に必要な正しい情報を得る。この作業は、大変難しい。また、正しい情報を得られてとしても、その後の分析を間違うといったこともある。

このことは、ファンダメンタル分析を用いたプロの投資家たちが証明している。プロである彼らでさえ、将来得られる利益や配当の予想成長率について、間違いをおかすことが多々あるのだ。

第二に関して、将来の成長率を適切に予想できたとしても、それをもとに株価の適正価値の算出することは難しく間違う可能性があるのだ。

プロのアナリストでさえ、予想成長率やその他の様々な株価決定要素を、たった一つの株価の適正価値に落としむのは困難な作業であり、間違う可能性が高い作業とも言っている。

第三に関して、たとえ情報とそれに基づく推定結果のいずれかが正しいとしてもなお、あなたの買った株の値段が下がるということもありうるのだ。

たとえば市場暴落という現象が発生した場合、市場があなたの買った株の値段を上昇させるよりも、すべての株の値段を下げるという「修正」をおこなうことがあるのだ。

成功するための3つのルール

「ウォール街のランダム・ウォーカー」では、株式投資で成功するためには「3つのルール」があると言っている。その「3つのルール」とは、上記で紹介した通りだ。

・利益成長率が今後五年以上にわたって市場平均以上の銘柄を買うこと
・株価がファンダメンタル価値以上になっている銘柄には手を出すな
・投資家が「砂上の楼閣」を作れるようなストーリーが描ける銘柄を探そう

「ウォール街のランダム・ウォーカー」より引用

利益成長率が市場平均以上の銘柄を買え

これまで、真に傑出したパフォーマンスを上げた銘柄は、グーグルをはじめとした高い利益成長を長期に継続させた成長株と呼ばれる企業の銘柄たちだ。

だが、これらの成長株と呼ばれる銘柄を見つけるのは非常に困難な作業である。

しかし、急速な成長の初期にその株を購入することができたのならば、すばらしい恩恵に授かることができると「ウォール街のランダム・ウォーカー」では述べている。

ファンダメンタル価値以上のものに手を出すな

株式の本質価値を正確に知ることは不可能である。が、その銘柄の株価がおおむね妥当かどうかの判断は出来ると「ウォール街のランダム・ウォーカー」では語っている。

例えば、株価収益率を使って、対象の銘柄の株価収益率が市場平均と同じかそれをあまり上回っていない成長株は、おおむね割安だと判断できるといったところだ。

また、株価収益率が妥当な水準にある成長株への投資には重要な利点がある。

もし、予想した成長率の正しさが実現したとしたら、株価はどうなるのか?

株価は、単に利益の増加に伴って上昇するだけでなく、実現された成長を市場が織り込むことによる株価収益率の水準訂正によっても上昇するという二重のボーナスを得ることが出来ると述べている。

「砂上の楼閣」を描ける銘柄を探せ

株価形成において、心理的な側面も重要なポイントなってくる。

投資家に「受けが良い」銘柄は、たとえその成長率が並の水準であっても、長期間において高い株価収益率で取引されることがある。また、反対に、投資家に受けが悪い銘柄は、成長率が平均を上回っていたとしても、長期間にわたり低い株価収益率のまま放置され続けるかも知れない。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」では、株式市場について以下のことを述べている。

市場は決して非合理ではないのだが、ある意味人間的な側面を持っている。ある人にとって刺激的な事件も、他の人の興味を全く引き起こさなかったりするものだ。もし、そのストーリーがヒットしなければ、株価収益率の上昇は小幅にとどまるかもしれないし、あるいは実現するのに長い時間を要するかもしれない。

最後に

株式投資は不確実性が高い世界である。だからこそ、完璧を目指すべきではないと僕は思う。

産業カウンセラーで、心理カウンセラーでもある植西聰が書いた「平常心のコツ」という本にも、「完璧を目指さない、成り行きに任せるほうが、いい結果が出る」という内容がある。

もしかしたら、株式投資にも同じことが言えることなのかも知れない。

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