12月下旬に本社事務所等を売り払い大幅な黒字となる見込みとなるエイベックス。それに伴い前期の1株当たりの年間配当金が50円だったのが、今期は年間配当金が大幅に向上し121円と配当金予想となった。
そのことが引き金となって配当利回りが10%超えて、配当利回りTOPに躍り出た。そこで、今回は配当利回りTOPに躍り出たエイベックス株は買いなのか調査してみた。
エイベックス(7860)
エンターテインメント企業グループで音楽業界の一大勢力。最近はコロナの影響などで、ライブはツアー数大幅減でグッズ販売も後退。最近は売上も伸びず、2020/03月決算では赤字に転落した。
今期は「希望退職制度の実施」「本社事務所等の固定資産の売却」により、営業利益△7,000百万・当期純利益は15,000百万の業績予想となっている。また、株価については2013年を契機に右から下がりの状態である。
高配当の理由
エイベックスのここ数年の業績は良くない。前期は遂に赤字にまで転落した。だが、今回高配当銘柄に踊り出た理由は「本社事務所等の固定資産の売却」がとてつもなく大きいからだ。
固定資産の譲渡益は約290億円。この譲渡益のおかげで今期は150億円の利益を叩き出すとの業績予想を出している。
ちなみに「希望退職制度の実施」にかかる費用は約13億円で、またここ数年の(黒字の時の)利益は約25億円である。固定資産の譲渡益の約290億円が非常に大きい数字であることが確認できる。
配当政策
エイベックスの配当政策は連結配当性向を35%以上、または1株当たりの年間配当金の最低水準を50円としている。
1株当たりの年間配当金を50円とした場合、配当金の総額は約22億円である。今期の場合は、1株当たりの年間配当金予想を121円としているので配当金の総額は約53億円となる。
今期の当期利益予想が150億円なので、まずまずの配当金が頂けることとなる。
エイベックス株は買いのなのか?
エイベックスは今期は固定資産の売却益により大幅な黒字になったため高配当となっている状態である。なので、次期は1株当たりの121円ととても高い年間配当金はなくなるだろう。
そしてエイベックスとしての事業もまだまだ苦戦する可能性も高いと僕は見ているので、エイベックスの配当政策である「1株当たりの年間配当金の最低水準を50円」と言うのも厳しくなってくる可能性もありうる。
なので、エイベックス株を無理に購入する必要はないと僕は判断している。
ちなみに僕は、10年以上前に921円でエイベックスを100株購入している。現時点のエイベックスの株価は1,082円。16,100円のプラスだが、株主とはやり切れない思いがある。
今の時点で売り払って逃げ切りたい気持ちもあるが、10年も持ち続けたのでもうしばらくこの株に付き合いたいと思う。
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