インデックス運用はまずまずのリターンをもたらすが、それ以上に財産を築く方法はないのだろうか?

株の本のイメージ 株の勉強

株式投資で成功するためには?

その方法として、株式市場を構成する幅広い銘柄に投資できる「コストの安いインデックスファンドを購入」する、この方法こそが最適解である。というのが、株式投資の世界で大勢を占める意見である。

だが、世界でも有名なフィナンシャル分野の教授であるジェレミー・シーゲル博士は、その著書である「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」という本のなかで以下のことを述べている。

S&P500の当初採用銘柄のリターンは、更新を繰り返す実際のS&P500のリターンを上回り、しかも、リスクが低い。

中略

S&P500の当初採用企業の運用成績は、平均すると、その後半世紀のは間に採用された1000社近い新興企業の運用成績を上回っている。

「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」より引用

シーゲル博士は、1957年3月1日から2003年12月31日までの間のS&P500の当初銘柄ポートフォリオで運用したリターンと、S&P500を指標とした一般的なインデックスファンドで運用した場合のリターンを比較してみた。

その結果、当初銘柄ポートフォリオで運用したリターンがインデックスファンドのリターンを21~26%も上回っていることを発見した。

このことからシーゲル博士は、上記にあるように「S&P500の当初採用銘柄のリターンは、更新を繰り返す実際のS&P500のリターンを上回る」と結論付けていたのだ。

なぜ指数のリターンを上回るのか?

なぜ、S&P500の当初採用銘柄のリターンは、更新を繰り返す実際のS&P500のリターンを上回るのか?

シーゲル博士は、その答えは単純だと以下のように述べている。

新興企業は、収益や売上はいうまでもなく、時価総額でみてすら、古い企業を上回るペースで成長する。だが投資家が、その株式に対価を支払いすぎるなら、まともなリターンは期待できない。株価が高くなれば、配当利回りが低くなり、配当利回りが低くなれば、再投資を通じて増えていくはずの保有株が、なかなか増えないからだ。

「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」より引用

S&P500は、つねに市場を代表する構成を目指している。そして「経済を主導する業界の主導的な企業」500社を取り入れるようにしている。

そのためにS&P500に採用される銘柄は、S&Pが設定する時価総額・収益・流動性の基準を満たすものに限られ、基準をみたさなくなった企業がおなじ数だけ除外されるようになっている。

だが、このルールには弱点が存在する。

弱点というのは、S&P500の指数に新規採用される銘柄が過大評価されていて、結果的に運用成績が悪化する危険があるかも知れない。その場合でも、基準をみたさなくなった企業を排除し過大評価された新たな銘柄を組み入れるしかないということだ。

このことについてシーゲル博士は、以下のように述べている。

1990年代後半のハイテク・セクターや、20年前の石油・天然ガス探査セクターがそうだったとおり、市場の1セクターが熱狂にとらわれると、スタンダード&プアーズとしては、少なくとも銘柄数を採用しないわけにはいかない。S&P500にかぎらず、市場を代表する指数であろうとするなら、バリュエーションが高すぎても、そうでなくても、組み入れるしかない。

「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」より引用

自分自身の投資結果

インデックスファンドの成績は超えられないのか?普段、日本の個別株に投資している僕にとっては、いつも頭の中にある疑問である。

そんな疑問を抱えながら株式投資しているのだが、この前にマネックス証券の「MONEX投資診断」というものを知って、実際に確認することにしてみた。

ちなみに「MONEX投資診断」とは、2018/08/31から現在までの自分自身の収益率、標準偏差を他のユーザやTOPIXなどの指数と比較して相対的に把握できるものだ。

2018/08/31から現在までと約3年と短い期間だが、自分自身の株式投資の結果を確認していみると、TOPIXの結果を大きく上回る成績を残していた。

この好成績は運の要素が大きいのかも知れない。だが、低PERで高配当の日本株の銘柄に投資するという僕の投資スタイルの結果なのかも知れない。

もしかしたら、僕の投資方法はTOPIXの成績を上回ることのできる投資方法なのかも知れない。

そんなことを思っていたら、マネックス証券の「MONEX投資診断」では米国株式の「S&P500」や「NASDAQ総合」の指数に投資した場合の成績についても確認することが出来た。ので、実際に米国株式の成績と自分自身の成績を比較してみることにした。

その結果、僕の株式投資の成績は「S&P500」「NASDAQ総合」の指数の成績に大きく負けていた。

2018/08/31から現在までと約3年と短い期間の結果なのだが、この3年間については何も考えずに「S&P500」「NASDAQ総合」の指数に投資した方が良い成績を残せたというのが事実だったのだ。

この事実を前にして、やはり「S&P500」「NASDAQ総合」などのインデックスファンドに投資するのが、株式投資で成功するための一番の方法ではないのだろうか?

シーゲル博士には悪いけれど、そんなことを疑問に持ちながら、今日も僕は株式投資の世界に挑んでいる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました