ランチェスター戦略から強者と弱者の基本的な戦い方を知り、株式投資に生かそう

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ランチェスター戦略とは、勝ち方に関するルールを研究して、それを分かり易くまとめたものである。そしてランチェスター戦略では、強者と弱者はそれぞれの戦い方があるとしている。

一回限りの戦いでは運も味方して勝つことは出来るかも知れない。だが、連続して勝つには、勝つためのルールの沿って戦う必要があると述べている。

強者と弱者と戦い方の詳細については、後に述べるとして、このランチェスター戦略を知って僕が思ったことは以下の通りである。

『弱者は強者に勝つのは難しい』ということだ。

このことは、株式投資にも言えると僕は思う。弱者の企業よりも、強者の企業の方が安定的に株価は右肩上がりで最終的なリターンも大きくなる。10年以上株式投資をしている僕の感想である。

強者の戦い方

ランチェスター戦略によると強者が勝つための戦い方は、以下の通りである。

①弱者を広域戦に引きずり込め
②確率戦的状況をつくりあげ、一騎打ちの条件をつくらせるな
③接近戦を避け、遠隔戦を展開せよ

「ランチェスター戦略の基本がわかる本」より引用

弱者を広域戦に引きずり込め

ランチェスター戦略によると、戦いの前提として「戦う人の能力が同じなら、人数が多い方が勝つ」というものがある。

その前提より、強者は弱者より数が多く集め「人数で押し切る」という戦い方が有効であるとしている。

そして「人数で押し切る」といる戦い方を徹底するために、強者は『弱者を広く分散させて、より人数差を付けて戦う広域戦』に持ち込めと言っている。

確率戦的状況をつくりあげ、一騎打ちの条件をつくらせるな

ランチェスター戦略による確率戦とは、機関銃や大砲・戦闘機などによる集団が同時に複数の敵に攻撃をすることのできる近代兵器の戦いのことを指している。

機関銃や大砲を使った戦い方の場合、兵力の差による勝率がより大きくなる。ランチェスター戦略では、その効果を兵力数が2乗としている。

例えると、同じ性能の機関銃や大砲を使って100人対10人で確率戦を行った場合、戦闘能力的には10,000(100の2乗)対1,000(10の2乗)となる。

この確率戦では、兵力の少ない軍が戦いで勝つことは極めて困難である。

そのために、強者が戦いに勝つためには「確率戦的状況をつくりあげ、一騎打ちの条件をつくらせるな」という戦略が非常に有効であるとしている。

接近戦を避け、遠隔戦を展開せよ

上記で確率戦、機関銃や大砲などの近代兵器の戦いでは兵力の差がより大きなポイントになると述べた。

そしてこの近代兵器で戦う場合、遠い敵と戦う遠隔戦のほうがより味方の損害が少なく相手を倒すことができる有効な戦い方となる。

そのため、強者が戦いに勝つためには「接近戦を避け、遠隔戦を展開せよ」という戦略に持ち込めと言っている。

強者の戦い方のまとめ

兵力数の多い方が勝ち、少ない方が負ける。このルールが、強者の戦い方の基本的なルールと言える。

戦国時代に、この強者の基本的な戦い方のルールを守っていた人物として「豊臣秀吉」がいる。

豊臣秀吉は、自軍の兵士の数が敵よりも少ないとわかれば、決して戦おうとしなかった。むしろ敵と和睦を結び、その間に懸命に兵力の増強を図っていたのである。

豊臣秀吉の戦いで「鳥取上の攻撃」「小牧長久手の合戦」「小田原城の攻撃」など多々あるが、そのどれもが敵の5倍以上の兵力で臨み勝利を収めている。

弱者の戦い方

ランチェスター戦略による弱者が勝つための戦い方は、以下の通りとしている。

①広域戦をやめ、局地戦を重視せよ
②確率戦の中から一騎打ちの条件を探し出せ
③接近戦を展開し、遠隔戦をさけよ

「ランチェスター戦略の基本がわかる本」より引用

弱者の戦い方のまとめ

弱者の戦い方は、基本的には強者の戦い方と反対である。

出来るだけ一対一の戦いに持ち込み、強者も弱者もなくなるように個々の場面で同一条件の戦いに持ち込むのが有効である。

この戦い方のポイントは、集中である。この集中について、ランチェスター自身は以下のように述べている。

「陸軍であれ海軍であれ、その主力戦力を作戦場面のなかの一点に集中するというノウハウが、すべての戦略の中心におかれなければならない」(『戦争と飛行機』)

「ランチェスター戦略の基本がわかる本」より引用

企業による戦いは強者が有利

起業によるシェア争いなどは、やはり強者が圧倒的に有利だと僕は考えている。その証拠の一つとして、「東映アニメーション」という会社がある。

「東映アニメーション」はアニメ業界ではトップの会社だ。

僕は「東映アニメーション」の株を約10年前に567円で購入した。そして現在(2021/4/19)の株価は、12,470円と20倍以上になっている。

この10年間で株価は右肩上がりに成長している。他のアニメ業界の会社を見ていると、「東映アニメーション」ほどの成長している会社はない。

弱者には、弱者の戦い方で強者に勝つことが出来るかも知れない。ただし、強者に勝つことは本当に難しいことだと「東映アニメーション」を見ていると感じる。

「弱い者いじめ」も重要

ランチェスター戦略では、企業間の争いでは「弱い者いじめ」が重要であると述べている。

シェアが2位や3位の企業が、上位の企業を倒そうと頑張る。この戦略も大切である。

だがその戦略よりかは、より下位の企業を強者の戦略で倒すという戦略もシェアが2位や3位の企業にとっては重要であると言っている。

個人間では「弱い者いじめ」は問題だが、企業間の「弱い者いじめ」は勝つための戦略として非常に大切ということなのだ。

最後に

10年以上株式投資してきた僕が保有している株で、時価評価額が大きい銘柄の上位3つは「日本電技」「インフォコム」「東映アニメーション」である。

時価評価額が大きい銘柄の上位3つの詳細については、以下を参照して欲しい。

ただし「日本電技」「インフォコム」は、いくつかの場面で買い増しをした銘柄である。

だが「東映アニメーション」は買い増しもせずに、株価の値上がりだけで時価評価額のトップ3に踊り出た銘柄である。

株式投資をする際は、強者の企業の株を購入する。「東映アニメーション」を見ているとこの戦略の方が株式投資では上手くいくのではと、つい考えてしまう。

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