株と債券ならどっちに投資する?「ピーター・リンチの株で勝つ」から学ぶ株式投資のススメ

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個別株投資で資産を築きたいという人に対してオススメする本として「ピーター・リンチの株で勝つ」がある。

ピーター・リンチとは、アメリカの投資家でマゼラン・ファンドのファンドマネージャーとして13年間で運用資産は1,800万ドルから140億ドルに増やした伝説的の人だ。そのピーター・リンチが、アマチュア投資家でもプロ以上の成績を残すにはどうすれば良いのか指南してくれてる本が「ピーター・リンチの株で勝つ」だ。

株式投資のプロ達に対してのアマチュアの優位性、またアマチュアでもどのように株式投資に臨めば良いのかピーター・リンチが余すことなく語ってくている。株式投資で、特に個別株投資で資産を築きたいと思っている人は「ピーター・リンチの株で勝つ」を一度読むことをオススメする。

株で勝つ

「ピーター・リンチの株で勝つ」には、株式投資の優位性として以下のことが書かれている。

1927年に次にあげる4種類の投資に1,000ドルずつ振り分けたとする。(一応税金は考慮せず)。60年後にフタを開けるとその違いは驚くほど大きくなる。

・国債 7,400ドル
・政府債 1万3,200ドル
・社債 1万7,600ドル
・普通株式 27万2,000ドル

暴落、不況、戦争、景気の一時的後退、10人の大統領、スカートの長さ、などの多くの変動にもかかわらず、株式投資は社債より15倍も儲かり、国債より30倍以上も儲かったことになるのである。

「ピーター・リンチの株で勝つ」より引用

株式投資は国債、政府債、社債に比べた圧倒的なリターンを生み出している。「ピーター・リンチの株で勝つ」のタイトル通りに、国債、政府債、社債に比べて株は圧倒的な勝利を収めてきた事実が存在している。

日本株は勝っているのか?

「ピーター・リンチの株で勝つ」は、主にアメリカ株のお話である。上記にあるように、アメリカ株は国債、政府債、社債に比べて株は圧倒的な勝利を収めてきた。では、日本株はどうなのだろう?

2016年までの成績しかないが、日本株として日経平均225(東証1部上場銘柄のうち市場を代表する225銘柄で構成される株価平均指数)に過去5年間、過去10年間・過去20年間と投資した場合の成績は以下の通りだ。

  • 過去5年間投資した場合…13.49%
  • 過去10年間投資した場合…1.57%
  • 過去20年間投資した場合…0.786%

債券投資として、2002年に開設された三井住友・日本債券インデックス・ファンドに投資した場合の成績は以下の通りだ。

  • 過去1年間投資した場合…-0.69%
  • 過去3年間投資した場合…1.41%
  • 設定来(過去29年間投資した場合)…30.61%

日本の株と債券を比較すると、ここ数年はアベノミクスの勢いもあり株が圧勝しているが、数十年単位で見ると株が買っているとは言い難い。残念ながら「株で負ける」といった感じだ。

日本株に投資すべきでないのか?

日本株は数十年単位で見ると債券に投資した方が良い成績を残している。だからと言って、日本株に投資することは間違っているのだろうか?その答えを出す前に、まずは株と債券の違いについて説明したい。株と債券の違いについて、「ピーター・リンチの株で勝つ」は以下のように説明している。

理屈からすれば、株式に投資した場合には、その会社のパートナーとなって成長や繁栄の恩恵を受けることができるということになるが、債券の場合には、人にお金を化した場合と同じで、うまくいって元金が返ってきて、利子がつけばオンの字、ということになる。

もしマクドナルド社の債券を長く持っていたとしても、その関係は債権を償還されたらそこでおしまいとになる。これはマクドナルドの最も楽しい出来事とは全く関係がない。もしマクドナルド社の債券を持っていることは、銀行預金をしているのと何ら変わらないのである。ところが株主になれば、会社を持つことであり、十分金持ちになれるチャンスもあったはずだ。償還不能の債券専門の取り立てやでもない限りは、債権では株のようには10倍にはできないのである。

「ピーター・リンチの株で勝つ」より引用

「ピーター・リンチの株で勝つ」に書かれているように、一般的に債券は儲けの上限が決まっている。どんなに会社が儲けようと、債券保有者に約束された利子以上のお金を支払うことはない。だが株主の場合は、会社が儲けた場合には配当金を増やしたり、自社株買いを行ったりして株主の価値を向上させてくれる。この株主価値の向上が株価を吊り上げ債券以上の儲けを株主にもたらしてれる。

そうした性質の違いから、債権より株の方が優位だと「ピーター・リンチの株で勝つ」で説明してくれている。もちろん、株主の価値をしっかり向上させてくれる会社を選ぶ必要はある。そのような会社の選び方も「ピーター・リンチの株で勝つ」で説明してくれているが、その話は別の記事に纏めてみたい。

またアメリカ株は、日本株より圧倒的に成長をみせているが1929年初めから1982年までの長い間にダウ平均が4倍にしかなってなかったり、株価の暴落によってもとの水準にもどるまでに15年かかった時期も存在する。

僕自身はどの世界でも長期的には株価は右肩上がりに成長していくものだと考えている。ただし、順調なアメリカ株であっても10、20年位は低迷・横這いの時期は続くかもしれないし、日本株がアメリカ株を上回る成績を見せるかも知れない。そのことは誰も予想できないと思っている。

ならば、アメリカ株・日本株の未来というよりは、個々の会社の業績・株価に注目して投資しても良いのではないだろうか。業績の良く株価が安い会社、今後の業績を伸ばしいくであろう会社を見つけて投資する。そういった会社が日本で上場しているなら、安いコストで株主になることが出来る。そういう意味で、日本株に投資しても全然良いのでと思っていしまう。

ちなみにそういった会社を見つける方法も「ピーター・リンチの株で勝つ」で説明してくれている。なので、「ピーター・リンチの株で勝つ」を参考に株式投資の世界に挑みたい。

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