昨日(11/26)、日経平均は747円の大幅にマイナスで市場を閉じた。そして、本日の株式市場も先日に引き続いて日経平均が300円のマイナスでスタートしている。
日経平均が大幅に下がっている理由としては、南アフリカ共和国で新たに見つかった新型コロナウイルスの変異型「オミクロン」を警戒したものだ。報道を見ていると新型コロナウイルスの変異型「オミクロン」が、今後世界中で猛威をふるいそうな印象を受ける。
まだまだ日経平均は下がり続けるのだろうか?先が非常に見えにくい状況ではあるが、僕は勇気をもって『信和』の株を購入することにした。
信和(3447)
2021/11/29に以下の株を購入。
- 信和(3447)
776円で100株購入。
購入時のPER(予):7.8倍、PBR(実):0.74倍、ROE(実):8.76%、配当利回り(予):5.15%
岐阜県海津市に本社がある仮設資材メーカー。
信和のここ数年の株価チャートは以下の通り。
購入時のコメント
売上について、前期・前々期と2期連続で減収であった。だが、今期の2022年3月期決算では増収になる見込みである。
純利益について、前期の2021年3月期決算では減益となっている。だが、会社四季報の予想では今期と来期の純利益は増益となる見込みである。
また利益の質であるアクルーアル(税引き後利益-営業キャッシュフロー)の状況は、以下の通りである。
※
アクルーアルは税引き後当期純利益(※特別損益を除いた税引き後の利益)を用いるが、確認するのに少し手間なので「信和」の決算書に載っている『親会社の所有者に帰属する当期利益』の数値をそのまま使っている。
- 2019/03月決算 当期利益:1,331百万円 営業CF:1,766百万円
→アクルーアル:△435百万円 - 2020/03月決算 当期利益:1,467百万円 営業CF:3,121百万円
→アクルーアル:△1,654百万円 - 2021/03月決算 当期利益:1,231百万円 営業CF:2,892百万円
→アクルーアル:△1,661百万円
アクルーアルはマイナスとなっており、「信和」は現金収入を伴った質の高い利益を生み出している企業と言える。
純利益の利益率については、ここ5年は7.6~11.06%の間を行ったり来たりしている。この利益率の状態は、同じ建築資材系の会社である「前田工繊」「積水樹脂」と比較すると少し物足りない利益率となっている。
キャッシュフローについては、ここ5年でフリーキャッシュフローがマイナスの年が一度もなく、キャッシュフロー的には非常に安定感がある状態である。
配当については、ここ数年は35円~44円の間を行ったり来たりしている状態である。また、今期の2022年3月期決算の配当は40円になる見込みである。
信和は金属製品業に分類されており、金属製品業全体の市場平均のPERは20.64倍となっている。信和の現時点でのPER(予)は7.8倍で、金属製品業全体の市場平均と比較してかなりの割安感が伺える状態である。
最後に「信和」の10年後の予想BPS(1株当たり純資産)を算出し期待収益率:年15%と設定した場合に、現時点の株価がどういう状況なのかを確認してみた。
- BPS成長率:年10%
過去5年から算出した平均成長率 - 10年後の予想BPS:2717.72円
上記のBPS成長率より算出 - 現時点の予想株価:671.7円
年15%の収益率で算出(※割引率が年15%)
BPSが毎年10%ずつ成長したと仮定しても、現時点の株価では年15%以下の収益率となってしまう。年15%の収益率を目指すのなら、今の株価はやや割高と言える。
最後に
株を買うタイミングの助言として、「ピーター・リンチの株式投資の法則」の本のなかに『バロンズ』討論会の話が載っている。
実際に、私たちが経済と株式市場の先行きに最も楽観的だった年は87年で、この年は、あの有名な1000ポイントの株価急落で終わった。警戒的な発言をしたのはただ一人のパネリストがジミー・ロジャーズだった。
「ピーター・リンチの株式投資の法則」より引用
また、この話には続きがある。
91年、私たちが座談会に集まった週に、『バロンズ』は「不安と恐怖が市場に重く暗い影を投げかけている」と述べている。そしてその後、市場が大きく急騰してダウが史上最高値をつけた。
「ピーター・リンチの株式投資の法則」より引用
株を買うタイミングは難しい。だが、大多数の投資家が楽観的な状況であるときに株を買うことはリスクが高いと僕は考えている。
今は、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン」を警戒して大多数の投資家が不安な状況である。こうした状況で株を買うことは、それほど悪いことではないのでは?とも僕は思ってしまう。
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