高齢化の波が押し寄せる日本で、何に投資するのが良いのだろうか?

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高齢化の波が押し寄せる日本で、何に投資するのが良いのだろうか?

世界でも有名なフィナンシャル分野の教授であるジェレミー・シーゲル博士は、著書である「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」でインフレヘッジ型債券が、もっともましな選択肢になるかも知れないと述べている。

資産への影響

高齢化の波に襲われた場合、株や不動産など様々な資産にかなりのダメージが予想される。シーゲル博士は、それぞれの資産について以下のような見解を述べている。

高齢化の波にまともに襲われれば、資産価値にかなりの打撃が予想される。まず労働者人口の減少につれ、モノの供給量が減少し、退職者の需要が供給を上回るようになって、インフレ率が上昇する。そうなれば、利息と元本があらかじめ決まっている債券は、きわめて魅力に乏しい商品となる。

(中略)

株式が債券に比べてインフレに強いことはたしかだ。物価の上昇につれて企業収益も上昇するからだ。だが労働者不足から賃金に圧力がかかり、これが収益の足かせとなれば、ROE(株主資本収益率)は低下に向かうだろう。

(中略)

金や銀や天然資源といったインフレヘッジ型商品へと退却するべきだろうか?手短にいうと、答えはノーだ。(中略)長期的にみれば、貴金属は実質リターンを生まない。天然資源会社の見通しも、さほど明るくない。所有者や備蓄エネルギーの価値は、インフレ率に連動して上昇するだろうが、他の企業と同様に、賃金上昇から収益が圧迫されればROEは伸び悩むだろう。

「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」より引用

以上のことから、シーゲル博士は高齢化の波がぶつかった場合の投資先として奨められるものとして、利息と元本の返済が保証され、インフレ率にしたがって支払い額が自動的に調整されるインフレヘッジ型債券を押している。

インフレヘッジ型債券

インフレヘッジ型債券と言っても、どんな商品を購入すれば良いのだろうか?ネットで調べてみると以下の商品が紹介されていた。

  • 個人向け国債(変動10年)
  • eMAXIS 国内物価連動国債インデックス

僕の資産のほとんどは、日本の個別株である。そして、上記のようなインフレヘッジ型債券の資産は保有していない。

僕はシーゲル博士の「株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす」を読むまでは、株式が一番リターンの高い資産であると考えていた。長期間で見た株式のインフレ調整後のトータルリターンは年率6.5~7%もあり、このリターン率は債券、金や銀、コモディティなどの商品のリターン率を大きく上回るものだからだ。

だが高齢化社会が訪れた場合には、株式が最良とならない可能性がある。

今の僕に出来ることは、高齢化社会が訪れる前に「個人向け国債(変動10年)」「eMAXIS 国内物価連動国債インデックス」などを少しずつでも増やしていき、インフレヘッジ型債券の保有比率を上げることだろう。

世界に投資する?

内閣府の資料によると2065年の日本は、約2.6人に1人が65歳以上で約3.9人に1人が75歳以上の高齢化社会となる。

これを見ていると、資産のほとんどを日本の個別株で持っている僕は自殺行為に近いだろう。それを避けるために、シーゲル博士が述べているようにインフレヘッジ型債券を持つことも正しい気がする。

だが世界の人口に目を向けると、国連報告書によると2050年に97億人に達した後に2100年頃に110億人でピークに達する可能性があるとしている。世界の人口がまだ増えるのならば、株式も日本だけでなく世界に投資するのも悪くないのではないだろうか?

最近僕は、全世界株式インデックスファンドに投資をし始めた。

世界の人口を気にして全世界株式インデックスファンドに投資を始めた訳ではないだが、棚から牡丹餅といったところなのかも知れない。

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