資産運用が上手くいくかどうかは、アセット・アロケーションで決まってしまう

株の本のイメージ(2022,23年) 株の勉強

資産運用が上手くいくかどうかは、個別の銘柄選択の能力の有無や投資タイミングで決まるのではなく、アセット・アロケーションで決まってしまう。ファイナンス理論の実証研究の結果から生み出された答えだ。

外資系投資銀行マンで人気ブロガーである藤沢数希さんの著書「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」にも、このことはきっちり説明されている。そして、アセット・アロケーションで運用成績の90%以上は決まると述べている。

では、どのようなアセット・アロケーションを組めば良いのだろうか?「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」の本には、以下のアセット・アロケーションを勧めていた。

個人的には、外国株、日本株、外国国債、日本国債を85対15対50対0にアセット・アロケーションしています。

「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」より引用

「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」の本では、個人のアセット・アロケーションを考える場合には、各個人の状況を考慮しなければならなく、非常に難しい問題としている。それでも、上記のアセット・アロケーションは大多数の人にとってもある程度ベストなアセット・アロケーションだと僕は思っている。

ちなみに「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」の本の著者は、日本国債の比率は0である。これは、著者自身が日本政府をあまり信用していないためであると述べていた。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の成績

僕が会社で働いていたころに「企業型確定拠出年金」が導入されて、年金資産の運用を自分で行うことになった。そのときのアセット・アロケーションは、以下の通りだ。

  • 海外株式(Oneたわら先進国株式):60%
  • 海外債券(Oneたわら先進国債券):20%
  • 国内株式(OneDC国内株式インデックス):15%
  • 国内債券(OneDC国内株式インデックス):5%

5年ほど前に仕事を辞めたため、企業型確定拠出年金を個人型確定拠出年金(iDeCo)に移管した。そして現時点の個人型確定拠出年金(iDeCo)の成績は以下の通りである。

  • 海外株式(Oneたわら先進国株式):69.2%
  • 海外債券(Oneたわら先進国債券):14.9%
  • 国内株式(OneDC国内株式インデックス):24.5%
  • 国内債券(Oneたわら国内債券):△1.3%

現時点の結果だけで見ると、国内債券はアセット・アロケーションに入れるべきではなかった。「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」の著者のように、日本政府を信用すべきではなかったということだ。

資産運用が上手くいくかどうかは、個別の銘柄選択の能力の有無や投資タイミングで決まるのではなく、アセット・アロケーションで決まってしまう。この言葉を、資産運用する前に、確定拠出年金の商品選定や配分を決める前に、もっと自分の頭に叩き込んでおくべきであった。今更だが、後悔の念に駆られてしまう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました