サラリーマンが株式投資を始めるきっかけとなるものは「でっかい不幸」である

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普通のサラリーマンが株式投資を始めるのに必要なものは何なんだろう?株式投資にちょっと興味があり、それなりの知識があるのにも関わらず株式投資をしないという人は多い。

僕の周りのサラリーマンで「株式投資始めたいのだけど、どう思う?」と聞いてくる人は少なからずいる。そういう人に対して僕は「何事も経験だし、少額からで良いので始めてみたら。」と答えるのだけど、実際に株式投資を始めたという人は皆無である。

株式投資に対して胡散臭いネガティブなイメージ、お金を失うリスクなどから株式投資をしないという考えは理解することは出来る。だけど、なぜそれほどまでに株式投資をしない理由とは何なんだろう?

その答えの1つとして、水野敬也の著作による書籍の「夢をかなえるゾウ」に書かれていたので紹介したい。

「夢をかなえるゾウ」の中で、「人生を変えよう」として何かを始めるけど全部三日坊主に終わってしまうサラリーマン対して、ゾウの姿をした奇妙な生き物「ガネーシャ」が以下のことを語っている。

「それはな……不幸やねん」

中略

「せや、不幸や。人間が変わるにはな、もうでっかい不幸が必要やねん。悩んだり、苦しんだり、もう死んでまおかなて思うくらいのでっかい不幸や。そういう時、人はやっと、それまでのやり方を変えんねん。人間なんてほっといたら楽な方、楽な方へ流れてまう生き物やからな」

「夢をかなえるゾウ」より引用

毎日が苦痛なサラリーマンでも、回転寿司のように流れてくるものを消化するような感じで何となく日々を過ごすことは出来る。そんな日々の中で、何か新しいことをしようと思う人は少ない。まして、胡散臭いネガティブなイメージがある株式投資などは興味があっても実行に移すことはないだろう。

僕が株式投資を始めたのは、サラリーマン生活3年目だった。そして株式投資を始めるきっかけとなったのは大きな不幸だ。

僕はサラリーマン生活3年目のときに、大きな病気にかかった。

診察即入院となった僕は、病院のベッドの上で考えていたことは「このままサラリーマンとして働けなくなりお金が稼げない、生活が出来ない」という事だった。幸い僕は1カ月くらい入院することになったが無事退院することが出来た。また、これも幸いなことだがサラリーマンとして無事復帰することも出来た。

だが復帰後サラリーマンとして働きながら、いつかまた大きな病気にかかり働けなくなるかも知れないという不安は常にあった。こうした不安から、僕はサラリーマン以外の稼ぎ口を探すことにした。そして、株式投資に出会うことになった。

そして幸いにも、今ではサラリーマンを辞めて株式投資だけで気ままに暮らせるようになった。「ガネーシャ」が言っているように、不幸が僕の生き方を変えたのだと思う。

ネガティブなイメージの株式投資

株式投資に関して、僕のイメージは「ネガティブ」だ。僕がサラリーマンとして働いていたころ、そして株式投資で生活している今でも「ネガティブ」なイメージは取れない。

デイトレーダーなどのTwitterを見ていても、ちょっとした憧れみたいなものはある。だが、それでも株式投資への明るいイメージが浮かぶことはない。

ここの理由の1つについても、「夢をかなえるゾウ」に書かれていたので紹介したい。

「そうや。たとえばな、『お金持ちになりたい』っちゅう夢だけやったら、それは自分のためだけの夢に聞こえるやろ。それ人からしたら『勝手にどうぞ』ってなるやん。でもな、『お金持ちになれば、自分の周りの人、多くの人にチャンスを作ることができる。だから自分はお金持ちになりたい』そういう夢やったら、他の人が聞いてて楽しくなる夢なんちゃうかな」

中略

「みんなが、自分の夢を聞くのが楽しいて思えるのが理想的やねん。ぎょうさんの人が聞きたい夢いうんはな、世の中がそれを実現することを望んでるいうことやろ。そしたらその夢、かなえるのめっちゃ簡単やがな。なんせその夢はみんなが応援してくれる夢なんやから」

「夢をかなえるゾウ」より引用

株式投資で儲けるためには、他人の利益を犠牲にして自分の利益を上げる必要がある。デイトレーダーなどは、特にそうだろう。『自分だけが儲かればよい』という考えは、「ガネーシャ」流に言えば『勝手にどうぞ』というだけで他の人にとっては楽しくも何ともない。株式投資に関して、「ネガティブ」なイメージを持ったしても仕方ないことだと僕は思ってしまう。

だが、株式投資にも救いはある。

株式投資の世界では「インデックスファンド」というものがある。「インデックスファンド」とは、会社や経済の成長に賭けるといった投資商品だ。この「インデックスファンド」の良い所は、自分の利益が他人の利益を削るのではなく、投資した皆が利益を得るということが可能だという所だ。

それに長期間の成績で見たら個人の利益が他人の利益を削るデイトレーダーより、皆が利益を上げることができる「インデックスファンド」に投資した人の方がより多くの利益を得ているというのも面白い。

そもそも会社というものは「世の中がそれを実現して欲しい」というサービスを日々提供するために頑張っているところである。そうした多くの会社の成長に対して投資できる「インデックスファンド」。この「インデックスファンド」が、ネガティブな株式投資のイメージを少しでも明るくしてくれるものになるのかも知れない。

まとめ

日々忙しいサラリーマンが、株式投資を始めるのは難しいと思う。人というものは楽な方へ流れてしまうものだし、それまでのやり方や考え方を変えてまで胡散臭いネガティブなイメージのある株式投資をしようとはなかなか思わない。

だが、もしあなたが不幸にもサラリーマン生活に支障をきたすことが起きたのならば、それはあなたを変えるチャンスにもなる。

その際に株式投資をしようと考えたのならば、出来ればデイトレーダーみたいな他人の利益を犠牲にして自分の利益を上げるという投資は避けて欲しい。それよりかは会社や経済の成長に賭け、投資した皆が利益を得るということができる「インデックスファンド」に投資をしてくれたらといいなと僕は思う。

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