株式に投資するならインデックスファンドを購入することが最高の投資方法である。「ウォール街があなたに知られたくないこと」では、このことを強く打ち出している。
この本では投資の神様であるウォーレン・バフェットについても意見が述べられている。ウォーレン・バフェットは長期間、株式投資で莫大なリターンを得てきた人物だ。その人物の成績すら偶然の産物なのだろうか?
ウォーレン・バフェットは神話なのか?
「ウォール街があなたに知られたくないこと」では、ウォーレン・バフェットが好成績を挙げられている理由の1つとして以下のことを述べている。
通常バフェットは、単にある会社の株式を買って、あとはパッシブ運用するというやり方はしない。彼は、取締役の一員になることも含めて、自分が投資する会社の経営に影響力を行使できる役割を担うことが多い。つまり、バフェットの投資ポートフォリオのすばらしい運用実績は、彼の優れた経営手腕のお陰である可能性は高い。
「ウォール街があなたに知られたくないこと」より引用
このことの証拠として、ウォーレン・バフェットは株主になった企業に対して配当よりも自社株買戻しを行うように働きかけることが多い。
なぜ、バフェットは自社株買戻しを行うように働きかけているのだろうか?
その理由の1つは税金である。株主になった企業が配当を支払った場合は、配当に対して税金を支払わなければならない。そして、配当金を再投資に回したとしても支払った税金の分だけ株を購入することは出来ない。だが自社株買戻しをした場合は、税金を支払うことなく持ち株比率を上昇させることができる。
「ウォール街があなたに知られたくないこと」に書かれているように、株式市場が効率的な市場で株価が常に公正な価格で取引されているとするとしよう。そうであれば、ウォーレン・バフェットように会社の経営に影響力を行使できる役割を担うようなことをしなければ株式市場で平均以上の成績を収めることは出来ないことになる。
株式投資で大きな成功を収めようと思うのならば、自分が投資する会社の経営に影響力を行使できるほどの能力と資金が必要なのかも知れない。もしこのことが現実ならば、大多数の人にとって株式投資とは報われない投資と言わざるをを得ない。
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