人間の感情はコントロール出来ないという前提で投資するべきなのかも知れない

株の本のイメージ(2022,23年) 株の勉強

株式投資をしていると、なぜ市場では本来の価値と程遠い株価がつくのだろうと思うことがある。

身近なところで言えば、僕が保有している株で「東映アニメーション」「サノヤスホールディングス」「サイボウズ」などがそれに当て嵌まる。この3銘柄は一時期、PERが100倍以上となった銘柄だ。

今思えばPERが3桁を超えた時点で売却しておいたら良かったのだが、そもそもこれほどのミスプライシングが起こるのだろうか?このことについて「投資で一番大切な20の教え」の本では、以下のように説明されている。

過ちはなぜ起こるのか。それは投資が人間によってなわれる行為であり、大半の人間は自身の心理と感情に翻弄されるからだ。データを分析するのに必要な思考力を持っている者は多くいても、物事をじっくりと見極め、心理の強大な影響力に耐える能力を持った者ははるかに少ない。別の言い方をすれば、多くの人は自らの分析に基づき、認識上は似たような判断を下すが、その判断の結果、どう振る舞うかには著しいばらつきがある。

「投資で一番大切な20の教え」より引用

確か「東映アニメーション」や「サノヤスホールディングス」がPER100倍を超えたころ、ネット上では『株価は高すぎる』という意見はあったが、以下の意見もあった。

「東映アニメーション」は、浮動票が少なく誰も大量に株を売ることができない。だから、PER100倍を超えても売りは少なく株価はまだまだ上がるだろう。

「サノヤスホールディングス」は、「ポケモンGo」人気を背景にしたポケモン施設への来場者数増が今後大幅に増える。あの世界的人気のポケモン関連だから、PER100倍でも安いくらい。

PERが3桁を超えるというのは、ほとんどの人が株価は高すぎると警戒するだろう。だが人間の持つ強欲や楽観主義が行き過ぎてしまい、警戒心が薄れミスプライシングを起こしている株であろうとも、まだまだ買いだと判断する。

人間の感情が行き過ぎると、冷静な判断というのは難しくなるものなのだろう。

だからこそ株式投資である程度の成功を収めたいのであれば、知識よりも人間の心理と感情をコントロールする力が重要だと思う。

例えば、株式投資の知識を付けて「全世界株式のインデックスファンド」を購入すると選択したとしよう。

だが人間の持つ感情に振り回され、楽観主義が行き過ぎた世界でしか投資をしない。そして、不安と悲観主義で溢れたら売却するという方法では、株式の知識がいくらあっても成功することはない。

それよりかは「全世界株式のインデックスファンド」でなく「日本の個別株」を選択するという知識レベルでも、不安と悲観主義で溢れた状態で購入し、楽観主義が行き過ぎた世界で売却するというメンタルがあった方が、株式投資で成功する確率は高いだろう。

でも、実際にはほとんどの人が感情をコントールすることは出来ない。だからこそ、何回も株式市場ではバブルが繰り返されている。

そもそも凡人が株式投資をしようと思うのならば、感情はコントロールできないという前提で臨むのがベストなのかも知れない。

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