僕は資産のほとんどを日本円で、そして日本株で持っている。
けれども、資産運用の本を読んだり、世間の空気から日本円だけで資産を持っていることは危険であるという認識がある。では、どれくらいの割合で外貨建て資産を持てば良いのか?
マネックス証券株式会社取締役会長CEOの松本大氏が書いた「世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由」では、保有資産の約30%程度をドル建て資産で保有するのがいいのではと述べている。
ドル建て資産で保有する
日本で過ごしていれば、通常の日常生活で日本円以外を使うことはない。なので、資産のほとんどを日本円で保有していても問題ない気がする。
だが「世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由」の本では、日本円だけで資産を持つ危険性について以下のことを挙げている。
- 円建てで資産を持っている人は、ドル高・円安が進むことにより大きな損失を被ることになる。
- 円安の影響で国内物価が上昇する「輸入インフレ」が起こった場合に、日本円の資産はその価値が目減りしてしまう。
特に2つ目の「輸入インフレ」が発生した場合、資産のほとんどを円で保有している僕は大きなダメージを喰らうだろう。
「輸入インフレ」が発生するかどうかは僕には分からないが、世の中の経済に詳しい人の多くは「中長期的に考えれば、これからドル高・円安トレンドが進む可能性が高い」と意見している。
なので「輸入インフレ」に対応しておくためにも「世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由」の本で述べているように、保有資産は日本円だけでなく約30%は外貨のドル建て資産で保有すべきなのかなと思ってしまう。
分散投資で「輸入インフレ」に対応する
株式投資では値下がりのリスク小さくしてリターンを大きくする方法として、分散投資という考え方ある。
分散投資の効果について詳しいことを知りたい方は、以下を参照して下さい。
アメリカの経済学者のバートン・マルキールは、その著書である「ウォール街のランダム・ウォーカー」で50代半ばのひとのためのインデックスファンドを組み合わせた推奨ポートフォリオとして、資産全体の55%を株式で持ち、そのうちの27%はアメリカ株、14%は先進国株、14%は新興国株に分散して保有することを勧めている。
またマネックス証券では標準的なポートフォリオして、資産の約50%を株式で持ち、そのうち約25%は国内株式、訳20%は先進国株式(ヘッジなし)、約5%は新興国株式(ヘッジなし)に分散して保有することを勧めている。
資産を安全に増やしていくためには、日本だけでなく世界全体の株式投資するのが良しとされている。
「世界のマーケットで戦ってきた僕が米国株を勧めるこれだけの理由」では、保有資産は日本円だけでなく約30%は外貨のドル建て資産で保有すべきだと語っている。
この考えは間違っていないと僕は思う。だが、わざわざドル建てで保有しなくてもいいんじゃないとも思ってしまう。
「ウォール街のランダム・ウォーカー」やマネックス証券が勧めているように、先進国株や新興国株のインデックスファンドやETFを保有する。
これだけで「輸入インフレ」に十分に対応できるのではと思うのだが、この考えは間違っているのだろうか?
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