株式投資で株価が下がったという理由だけで損切りしても、正当な利益を得ることはない

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株式投資の格言に「見切り千両、損切り万両」という言葉がある。

この言葉は、含み損を抱えた株式などに対して早めに見切って損失を限定的なものにとどめることが重要だという意味だ。

京都大学准教授の逢沢明さんが書いた『ゲーム理論トレーニング』の本でも、株式投資について「できるだけ負けを減らす、敗北の被害を少なく」することがゲーム理論の立場でも重要な極意だと述べている。

株式の損切りとゲーム理論について詳細が知りたい方は、以下を参照して欲しい。

株式の格言やゲーム理論で語られているように、株式投資において「損切り」は重要だ。でも、ただ株価が下がったという理由だけで「損切り」をしても良いのだろうか?

名ファンドマネージャーと呼ばれる「ウォーレン・バフェット」「ピーター・リンチ」は、株価が下がっただけで持ち株を売却しない。

むしろ、株価が下がっただけで持ち株を売却することは馬鹿げた行為だと述べている。そして、こうした行為では決して株式投資で成功することはないとも言っている。

単純な損切りでは正当な利益は得れない

株を買うということは、端的に言ってしまえば企業を所有するということだ。

企業を所有する、そういう考えで株を買うとするならば。

株価も重要な要素となるが、その企業が投資に値する事業かどうか、その事業からどれくらいの収益が見込めるのかも重視するだろう。

このことを株式投資の神様と呼ばれる「ウォーレン・バフェット」は、以下のように述べている。

農場を買おうとする時に、毎日その値段ばかり見る人はいません。買い値に対して、どのくらい生産高が見込めるかというところを見るでしょう。株式投資もそれと同じです。

「ウォーレン・バフェット成功の名語録」より引用

株を買うときに「〇〇社の株が100円で売っている。つい、最近まで200円の価格を付けて半額になってお買い得なんだ」と言って買う人がいる。

また、株を売るときに「〇〇社の株が100円になってしまった。つい、最近まで200円の価格を付けて損切りをしたんだ」と言って売る人がいる。

しかし「ウォーレン・バフェット」は、株価だけに注目すべきでない。

投資に値する事業かどうか?また、その事業が永続的に収益を生むかどうかに注目すべきだと述べている。そして、これこそが株式投資で成功する方法だと言っている。

ウォーレン・バフェットについて興味がある方は、以下を参照して欲しい。ウォーレン・バフェットが実施している銘柄の選び方を知ることが出来るだろう。

また、史上最大のミューチュアル・ファンドであるマゼラン・ファンドを運用していた「ピーター・リンチ」も以下の言葉を残している。

あなたが買った後で株価が上がったり下がったりするのは、同じ商品に対して他の人たちがもっと高値を払うか、それとも少なく払うかを表しているにすぎない。

「ピーター・リンチの株で勝つ」より引用

もし、あなたが「株価が25%下がったら押し目買いする」という決心ができずに、「25%押したら売ってしまおう」という致命的に誤った考えを捨てることができないようなら、あなたは株式相場で正当な利益を得ることなど、決してないだろう。

「ピーター・リンチの株で勝つ」より引用

ピーター・リンチも株価よりも、その企業の価値のほうに着目している。

そして株価が下がったとしても、企業の価値が変わらないのであれば「押し目買い」すべきだと述べている。そうしなければ、株式相場で正当な利益を得ることなどないとも言っている。

ピーター・リンチの投資について興味がある方は、以下を参照して欲しい。

また「ウォーレン・バフェット」や「ピーター・リンチ」以外の多くの著名な投資家達も、決して株価が下がったというだけで損切りなどしてない。

このことは、相場の荒波の中で財を築いた伝説の投資家たちの技法、相場観、人間性を鮮やかに描いた投資家研究の名著「マネーマスターズ列伝」でも書かれている。興味がある方は、以下を参照して欲しい。

それに、色々なこと吟味して購入した企業の株。

それをただ株価が下がったという理由だけで売却するのは、購入した企業にも失礼だし味気ない気がしてしまうのは僕だけだろうか?

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