「ドラッカーと会計の話をしよう」より、株式投資と商品寿命の関係について学ぼう

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前回の記事で、「ドラッカーと会計の話をしよう」の本で記載されている利益の危険性について書いてみたドラッカーの経営手法や会計についての考え方を知ることが出来る本として「ドラッカーと会計の話をしよう」がある。

この本は経営の神様ドラッガーの名言をもとに、経営難のイタリアンを立て直す内容となっているのだが、ストーリー仕立てで非常に読みやすく、そして何よりも非常に分かりやすい本である。

自己啓発や経営者目線での仕事、こんな言葉が溢れる世の中なので経営手法や会計について、興味がある人は多いだろう。

そんな人は「ドラッカーと会計の話をしよう」の本を読むことをオススメしたい。きっと、自分自身の興味を満たしてくれるだろう。

またこの本には、株式投資に役立つ内容がたくさん載っている。そのうちの一つが「商品やサービスの寿命」に関する内容だ。

よく株式投資をする際に、自分が好きな商品やサービスにホレ込んでその商品やサービスを作成・提供している会社の株を買えば良いという言葉がある。

この言葉の意味は「自分が好きな商品やよく知っているサービスを作成・提供している会社は、定番商品と呼ばれるものを持っていることが多い。そして定番商品というものは、大きな利益を上げている製品(商品)であることが多く、結果として株主に大きなリターンを提供してくれる」ということだと僕は思っている。

商品の寿命

「ドラッカーと会計の話をしよう」では、どんな商品やサービスにも長い短いの差はあれど寿命というものがあるとしている。

だが、どんな商品やサービスにも長い短いの差はあれど寿命というものがある。この商品やサービスの寿そして、この商品やサービスの寿命に関して、ドラッカーは商品(製品)を状態別に11に分類して説明している。

①今日の主力製品
②明日の主力製品
③生産的特殊商品
④開発製品
⑤失敗製品
⑥昨日の主力製品
⑦手直し用製品
⑧仮の特殊製品
⑨非生産的特殊商品
⑩独占的製品
⑪シンデレラ製品あるいは睡眠製品

「ドラッカーと会計の話をしよう」より引用

株それそれの商品状態についての詳細は、「ドラッカーと会計の話をしよう」の本を読んで欲しい。

そして、この商品状態の説明の中で株式投資する際に重要となってくるのは「①今日の主力製品」の見極めだと僕は考えている。

ドラッカーがいう「①今日の主力製品」とは、常に大きな売上を占め大きな利益を上げている製品(商品)のことだ。また、この製品(商品)は、定番商品と呼ばれることが多い。

だが、どんな製品(商品)も寿命があるように「①今日の主力製品」もいずれ売上が減っていく運命となる。なので会社としては、この製品(商品)に頼りきった経営は避けなければならないとドラッカーは述べている。

株式投資の神様と呼ばれる「ウォーレン・バフェット」は、30年以上前にコカ・コーラ社に投資した。

バフェットは、コカ・コーラ社が作っているコカ・コーラという飲み物についてよく理解しており、この飲み物は世界中で愛されていることを知っていた。

そしてバフェットは、コカ・コーラ社にとってコカ・コーラという飲み物は「①今日の主力製品」であり、その愛され具合から製品寿命はとても長く続くものである。そう予想した上で、コカ・コーラ社に投資したのだ。

そしてバフェットの予想した通り、コカ・コーラという飲み物は現在でも世界中で愛されて飲み続けられており「①今日の主力製品」の位置をキープしている。結果として、バフェットはコカ・コーラ社の投資で大きなリターンを得ることが出来た。

ハニーズホールディングス(2792)

僕が2010年に購入した銘柄で「ハニーズホールディングス」というものがある。「ハニーズホールディングス」は、婦人服製造小売の会社でカジュアルウェアファッションチェーン「ハニーズ」を運営している会社だ。

僕は2010年に株価:766円で購入し、現時点(2021/9/6)で株価は1,129円となっている。

ハニーズホールディングスの株価チャート

僕の「ハニーズホールディングス」への投資は、現時点で約50%弱の評価益となっているのだが、残念ながらこの投資は失敗と言わざるを得ない。なぜなら、日経平均は「ハニーズホールディングス」と同じ期間内で約3倍以上の値上がりをしているからだ。

なぜ僕は「ハニーズホールディングス」への投資は失敗したのだろう?

多分、僕は「ハニーズホールディングス」の「①今日の主力製品」というものを理解せずに投資したからだと思う。

「ハニーズホールディングス」に投資する前に、「ハニーズホールディングス」の定番商品とは何か?その定番商品の製品寿命は、どれくらい持つのか?こういう視点を取り入れて投資すべきであった。

もし、2010年に戻れるとして 「ハニーズホールディングス」 ではなく、「ユニクロ」などを運営する洋服の製造小売会社「ファーストリテイリング」に投資していたらどうなったのだろう?

僕は「ユニクロ」をよく使用している。そして、「ユニクロ」には「ヒートテック」などの定番商品が多数存在する。この定番商品の製品寿命が、より長く続くものと予想して投資していたのならどうなったのだろう?

結論としては、「ハニーズホールディングス」とは比べ物にならないほどのリターンを手にしていたことになる。

ファーストリテイリングの株価チャート

よく株式投資をする際に、自分が好きな商品やサービスにホレ込んでその商品やサービスを作成・提供している会社の株を買えば良いという言葉がある。

今後、株式投資をする際は、この言葉の意味をよく思い出して臨みたい。そう思ってしまう。

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