「成功の秘訣は、何よりもまず準備すること」、自動車会社フォード・モーターの創設者であるヘンリー・フォードの言葉だ。
12月20日、日銀が長期金利変動幅を0.25%から0.5%へ拡大を決定した。それにより、日経平均は一時800円を超える下落となった。ということで慌てて株を買おうと決めて、電子材料メーカーの「有沢製作所」の株を購入することにした。
だが、慌てて「有沢製作所」株を購入したことに一抹の不安が残る。今更ながらヘンリー・フォードの言葉が頭をよぎってしまう。
有沢製作所(5208)
2022/12/20に以下の株を購入。
- 有沢製作所(5208)
電子材料・産業用構造材料・電気絶縁材料・ディスプレイ材料などを手がける材料メーカー
1,292円で100株購入。
株価指標とチャート
購入時の株価指標は以下の通り。
- 購入時のPER(予):13.5倍、PBR(実):0.91倍、ROE(実):8.32%、配当利回り(予):6.88%
「有沢製作所」は化学業に分類されており、現時点での機械業全体の市場平均のPERは17.19倍となっている。「有沢製作所」の今期のPER(予):13.5倍となっており、機械業全体の市場平均PERと比較してそれなりの割安感がある状態である。
業績の状況
「有沢製作所」の売上について、ここ10年間は年平均で約4.5%の成長となっている。また、今期の売上予想は前期比4.4%の増収となる見込みである。
当期利益についても、ここ10年間は年平均で約22.4%の成長となっている。また、今期の当期利益予想については前期比△18.2%の減益となる見込みである。
当期利益の利益率について、過去10年の平均利益率は約7.2%となっている。
キャッシュフローについては、過去10年でフリーキャッシュフローがマイナスの年が2回あり、キャッシュフロー的にはまずまずの安定感はある。
配当については、ほぼ右肩上がりの状態で今期は1株:90.0円の配当予定である。だが、今期の配当性向は100%に近い状態である。
利益の質
利益の質であるアクルーアル(税引き後利益-営業キャッシュフロー)の状況は、以下の通りである。
- 2020/03月決算 当期利益:212百万円 営業CF:4,823百万円
→アクルーアル:△4,611百万円 - 2021/03月決算 当期利益:2,160百万円 営業CF:610百万円
→アクルーアル:1,550百万円 - 2022/03月決算 当期利益:3,911百万円 営業CF:5,901百万円
→アクルーアル:△1,990百万円
過去3年の状況をみると、アクルーアルがマイナスとなっているのは2回だけである。ので「有沢製作所」は、質の高い利益を生み出している企業とは言い難い。
「消費者独占型」企業を見分ける8つの基準チェック
株式投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットは、「消費者独占型」企業を見分けることができる8つの基準があると述べている。
「有沢製作所」について、「消費者独占型」の8つの基準にいくつか当て嵌まるものはある。が、消費者独占が強い企業かと問われれば、それほど強い企業とは言えないレベルだと思う。
BPS成長率からの期待収益率
BPS成長率から算出すると「有沢製作所」は、10年後の株価は2,100.5円と想定出来る。想定通りであれば、1,292円で購入した「有沢製作所」株は年平均5.0%の収益率(配当除く)を叩き出してくれるはずである。
EPS成長率からの期待収益率
EPS成長率から算出すると「有沢製作所」は、10年後の株価は19,777.40円と想定出来る。想定通りであれば、1,292円で購入した「サンセイ」株は年平均31.4%の収益率(配当除く)を叩き出してくれるはずである。
まとめ
日銀が長期金利変動幅を0.25%から0.5%へ拡大を決定したことから、株価が急落した。そこで慌てて株を探し「有沢製作所」株を購入した。
本来であれば日頃から購入したい株を選んでおき、株価が下落したら購入する。この流れが王道だろう。
でも、僕は子供のころから夏休みの宿題を最後のほうでまとめてやる。そんなことを繰り返してきたんだ。その性格は大人になっても、なかなか治らない。致命的な弱点だなと後悔している。
そんな中でも、株価が下落したら購入するという勇気がなければできない行動は出来ている。勇気がある自分も、ちょっと褒めてやりたい。
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