つい最近に日経平均が5営業日連続で下落した。そして日経平均が下落しているなかで、高配当株である「ミズホメディー」株を購入した。
8/24日に「ミズホメディー」株を3,025円で100株購入したのだが、現時点(9/8)で株価は2,834円。2週間ほどで、約7%弱の評価損である。「株とはギャンブルである」よく聞く言葉が身に染みる。
そして本日(2022/8/29)の日経平均は、前週末比△762円(約2.6%)と大幅安の状態である。
この大幅安の理由は、米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で26日に講演したFRBのパウエル議長が、高インフレの抑制について「やり遂げるまでやり続けなければならない」と述べた影響とされている。
いわゆる「ジャクソン・ホールショック」と呼ばれているやつだ。
株とはギャンブルである。どうせギャンブルなら、大きく儲けたい。と言うことで「ジャクソン・ホールショック」で大きく株価が揺れ動くなか、伝動ベルトの大手である「三ツ星ベルト」の株を購入することにした。
三ツ星ベルト(5192)
2022/8/29に以下の株を購入。
- 三ツ星ベルト(5192)
工業用ベルトの専業メーカー。
3,190円で100株購入。
株価指標とチャート
購入時の株価指標は以下の通り。
- 購入時のPER(予):14.6倍、PBR(実):1.05倍、ROE(実):7.73%、配当利回り(予):6.83%
「三ツ星ベルト」はゴム製品業に分類されており、ゴム製品業全体の市場平均のPERは12.74倍となっている。「三ツ星ベルト」の現時点のPER(予):14.6倍となっており、ゴム製品業全体の市場平均と比較して少し割高の状態である。
業績の状況
「三ツ星ベルト」の売上について、ここ10年間は年平均で約3.2%の成長となっている。また、今期の売上予想は前期比3.5%の増収となる見込みである。
当期利益については、ここ10年間は凸凹しながらも右肩上がりの状態となっており年平均で約4.3%の成長率となっている。また、今期の当期利益予想については前期比△1.3%と微小な減益となる見込みである。
当期利益の利益率について、過去10年の平均利益率は約8.2%となっている。この数値は、似た業種である「日本特殊陶業」「スタンレー電気」と比較しても遜色のない数値である。
キャッシュフローについては、過去10年でフリーキャッシュフローがマイナスの年が1回もなく、キャッシュフロー的には非常に安定している。
配当については右肩上がりの状態で、今期は1株:220円の配当予定である。
利益の質
利益の質であるアクルーアル(税引き後利益-営業キャッシュフロー)の状況は、以下の通りである。
- 2020/03月決算 当期利益:5,464百万円 営業CF:7,914百万円
→アクルーアル:△2,450百万円 - 2021/03月決算 当期利益:4,066百万円 営業CF:8,612百万円
→アクルーアル:△4,546百万円 - 2022/03月決算 当期利益:6,380百万円 営業CF:9,044百万円
→アクルーアル:△2,664百万円
過去3年の状況をみると、毎年アクルーアルがマイナスとなっていた。なので「三ツ星ベルト」は、質の高い利益を生み出している企業と言える。
「消費者独占型」企業を見分ける8つの基準チェック
株式投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェットは、「消費者独占型」企業を見分けることができる8つの基準があると述べている。
「三ツ星ベルト」は伝動ベルトの大手である。そのため「消費者独占型」企業の基準の1つである「基準1 消費者独占力を持つと思われる製品・サービスがあるか」に当て嵌まる可能性はあると考えている。
また「基準3 多額の負債を抱えていないか」「基準6 内部留保利益を新規事業や自社株買戻しに自由に使えるか」など、他にも「消費者独占型」企業の基準に当て嵌まるものはあると思われる。
BPS成長率からの期待収益率
BPS成長率から算出すると「三ツ星ベルト」は、年平均7.6%の収益率(配当除く)を叩き出すと想定している。
- BPS成長率:年8.0%
→過去10年のBPSをもとに算出した成長率 - 10年後の予想BPS:6,649.32円
→前期のBPS:3,066.40円と上記のBPS成長率より算出
↓ - 期待収益率:年7.6%
→10年後の予想BPSと購入株価:3,190円より算出
将来の予想EPSからの期待収益率
予想EPSから算出すると「三ツ星ベルト」は、年平均1.5%の収益率(配当除く)を叩き出すと想定している。
- ROE:6.7%
→過去3年のEPSとBPSから平均ROEを算出 - 内部留保比率:56.0%、配当比率:44.0%
→過去3年のEPSと1株配当から利益比率を算出 - 10年後の予想BPS:4,426.96円
→ROEと内部留保比率から株主資本成長率:3.7%(6.7% * 44.0%)とする。そして株主資本成長率と前期のBPSから、10年後の予想BPSを算出 - 10年後の予想EPS:295.53円
→10年後の予想BPSとROEから、10年後の予想EPSを算出
↓ - 期待収益率:年1.5%
→予想EPSと過去3年の平均PER:12.5倍から10年後の株価:3,694.07円とする。そして10年後の株価と購入株価:3,190円より期待収益率を算出
EPS成長率からの期待収益率
EPS成長率から算出すると「三ツ星ベルト」は、年平均5.5%の収益率(配当除く)を叩き出すと想定している。
- EPS平均成長率:6.9%
→過去10年のEPSをもとに算出 - 10年後の予想EPS:435.18円
→EPS成長率と前期のEPSから算出
↓ - 期待収益率:年5.5%
→予想EPSと過去3年の平均PER:12.5倍から10年後の株価:5,439.72円とする。そして10年後の株価と購入株価:3,190円より期待収益率を算出
内部留保による再投資の収益率
「三ツ星ベルト」の内部留保による再投資の収益率は、年6.7%と想定している。この収益率はやや物足りない数字だと僕は認識している。
- 2013年~2022年のEPS合計額:1,940.70円
- 2013年~2022年の1株当たりの配当合計額:544.00円
→期間中の再投資額:1,396.70円(1,940.70円 – 544.00円) - 2013年のEPS:131.10円
- 2022年のEPS:224.00円
→EPS増分:92.90円(224.00円 – 131.10円)
↓ - 上記のEPS増分:92.90円
- 上記の再投資額:1,396.70円
→再投資による収益率:6.7%(92.90円 / 1,396.70円)
まとめ
「三ツ星ベルト」は、配当利回り(予):6.83%という高配当を期待して購入した銘柄だ。
そのため「BPS成長率からの期待収益率」「将来の予想EPSからの期待収益率」「EPS成長率からの期待収益率」で算出した10年後の株価上昇の期待値は、とても低い状態となっている。
だが株とはギャンブルである。良い意味で10年後の期待値を裏切って欲しいと思い購入した銘柄である。
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